札幌駅北口の「札幌クレストビル」のエントランスに啄木胸像と案内板があります。案内板の記述です。

『詩人・石川啄木が函館から札幌入りしたのは、明治40年（1907）9月14日のことである。札幌停車場に午後1時すぎ到着した啄木は、詩友・向井夷希微（いきび）らに迎えられ、彼らの宿でもあった「北７条西４丁目４番地・田中サト方」の住人となった。ときに満21歳。ここはその下宿があった場所である。
  滞在２週間であわただしく札幌を去るが、勤め先の北門新報に「札幌は寔（まこと）に美しき北の都なり」 の印象記を残し、またしても小樽、釧路へと放浪の旅に出た。』

「案内」
札幌駅北口を出ると西側に「日本レンタカー」があります。隣が「札幌クレストホテル」です。「札幌クレストビル」は道路を挟んで向い側にあります。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

大通り公園にある啄木像と歌碑です。
この像と歌碑は昭和５６年に啄木の７０回忌にちなんで建立されたものです。歌碑の側面には「秋風記」が刻まれています。

　　　　しんとして幅廣き街の

　　　　秋の夜の

　　　　玉蜀黍の焼くるにほひよ

豊平区平岸2条16丁目に天神山緑地があります。標高85mの天神山の頂上から、札幌市街を眺望できます。その中腹に「札幌平岸林檎園記念歌碑」があります。歌碑には啄木の次の短歌が刻まれています。

　　　　　石狩の都の外の　

　　　　　 君が家

　　　　　林檎の花の散りてやあらむ

この「君」は、啄木が函館の弥生小学校代用教員時代に同僚だった橘智恵子のことです。当時札幌郊外で果樹園を経営していた智恵子の実家の風景が歌われています。