大正2年、茂吉31歳の春に、茂吉の母、守谷いくが逝去しました。同年に第一歌集「赤光」が刊行されています。

この歌碑は月岡神社境内の西側にあります。私が小学生の時に建てられた歌碑で、私が初めて覚えた茂吉の短歌です。
歌碑の裏側に上山小学校の東校舎があり、校舎の前に上山城で唯一残った堀跡がありました。

       足乳根の母に連れられ川越えし
            田越えしこともありにけむもの

蔵王山と三吉山を望む上山の景勝地、月岡公園にある茂吉歌碑です。ここは上山かかし祭りの会場になります。
　　
　　　蔵王よりおほになだれし高原も
　　　　　青みわたりて春ゆかむとす

松山にある春雨庵、ここに斉藤茂吉の歌碑がありました。
　　
　　　上山に籠居したりし沢庵を
　　　　　大切にせる人しおもほゆ

JRかみのやま温泉駅前にある茂吉歌碑です。
　　
　　　朝ゆふはやうやく寒し上山の
　　　　　　旅のやどりに山の夢みつ

白禿山山頂ににある茂吉歌碑です。
　　
　　　松かぜのつたふる音を聞きしかど
　　　　　その源はいずこなるべき

経塚山上り口の駐車場にある茂吉歌碑です。
　　
　　　たましひを育みますと聳えたつ
　　　　　蔵王の山の朝雪げむり

経塚山山頂の茂吉歌碑です。茂吉は上山に滞在するたび、生家のある金瓶周辺や経塚山周辺を散策しています。
私は2006年9月30日にここに行ってきました。
白禿山と虚空蔵山には子供の頃何度も登っていますが、経塚山に登ったのは初めてです。
　　
　　　ひむがしの蔵王の山は見つれども
　　　　　きのふもけふも雲さだめなき

この歌は、茂吉が上山温泉から高湯に行った時の歌です。
楢下宿の丹野コンニャク店手前の右側にあります。
　　
　　　桜桃の花しらじらと咲き群るる
　　　　　川べをゆけぱ母をしぞ思う

三吉山参道入り口の茂吉歌碑です。
茂吉60歳の、昭和17年2月28日に帰省したとき、西側の山々を散策し
対面する山々を望み、詠んだものです。


　　　　をさなくて見しごと峯のとがりをる
　　　　　三吉山は見れども飽かず　　　　　　歌集「霜」(昭和17年)

十日町898 ｢亀屋旅館｣庭内にありましたが、
亀屋旅館廃業に伴い、平成8年、庄司家私邸庭内に
.移転建立されました。
　
　　　　　ゆき降りし山のはだへは夕ぐれの
　　　　　　　光となりてむらさきに見ゆ
　                                           　　　　　　　　　　　

大正13年、茂吉がドイツ留学中に詠んだ「ドナウ源流行」が縁となり、平成７年、ドイツ・ドナウエッシンゲン市と上山市が友好都市盟約を結びました。5周年を記念して平成12年10月、ドナウの泉の傍に茂吉歌碑が建立されました。この歌碑は上山の工房が製作しています。

　　　　大き河ドナウの遠きみなもとを
          尋めつつぞ来て谷のゆふぐれ
                                               　　　　　　歌集「遍歴」所収

茂吉は、経塚山をはじめ辺りの野山をよく散策しました。
滝不動の水で目を洗った様子を詠んだ歌です。

　　　みずぐさの青青(あをあを)とせし巌(いはほ)より
　　　　　おちたぎつ水にまなこをぞあらふ